翌朝。

「すまん。気がついたら朝だった」
何冊もの本を並べて読んでいるうちに、先生もウトウトしてしまったらしい。

「良いですよ。貸し1つって事で」
私もその方がありがたい。
何しろこの性格のせいで、敵が多いから。

「日勤ですよね?何か食べます?」
「ああ、ありがとう」
「パンしかないんですが」
「いいよ。ってか、パンに味噌汁?」
私が並べたパンとお味噌汁にびっくりしている。

「飲んだ日の朝にはお味噌汁飲まないと」
「いや、そうじゃなくて」

??
ああ、
「私、ご飯嫌いなんです」
「は?」
「嫌いな物、白いご飯」
「でも、麺類嫌いだって」
「嫌いです。でも頑張れば食べれます。ご飯も、白くなければなんとか食べれます」
「・・・」
宮城先生の不思議そうな顔。

「お前何人だよ」
「残念ながら日本人です」

これが、公と私の始まりだった。