着いたのは、公の勤務先であり私の元の職場。
当然出てきたのは、元同居人。

「元気そうだけれどなあ。小児科呼ぶか?」
翼が呆れてる。
「呼んでくれ。もう3日も熱が下がらないんだ」
細かく病状を説明する公。

「紅羽が診れば良いと思うけれどなあ」
ブツブツ言いながら、翼が小児科を呼んでくれた。

本当に、私もそう思います。
これで研修医とか出てきたら、自分で検査と薬のオーダーをしてやる。


10分後。
降りてきたのが小児科部長。

私と公を交互に見て、笑っている。

「入院するか?」
「はあ?」
「熱も続いてるし、入院して点滴で一気に治すのも良いぞ」
「えー」
思わず、口を尖らせてしまった。

まだ、入院するほどの状態ではないでしょう。

しかし、
「お願いします」
すっかりその気の公。

こうなったら止められない。


結局、勤務していた病院での入院生活となった。