またお昼に起きる。
ご飯を食べ終わると、死んだように布団に倒れて眠る。

これが異常であることは一回目で理解した。

でも、彼の生活時間がこうであるならば、私もこうするべきだ。



「おはよう、紫」


「おはよう、優里さん」


「今日は律さんもアキさんもお仕事だから二人だよ」



ゲームの続きをしよう、そう言ってゲーム機をつける。
優里さんがゲームの準備をして、私は飲み物の準備。

麦茶をコップに入れて、ローテーブルのコースターに乗せる。

ゲームが起動すると、怖そうなタイトル画面。

昨日見た画面と同じだ。



「昨日の夜はどうだった?」


「...相変わらず、死んだように寝ました」


「......そっか。」



優里さんは、何かを理解したように頷く。
その動きに対して、なにか感覚的に嫌だと思った。

違う。

私が欲しいのはその行動じゃなくて、その行動に隠れる考えだ。

その詳細を知りたいのに、なんて心の中で愚痴を言う。

しかし、彼女は心を読む魔法なんて生憎持ち合わせていない。
だから、結局伝えずじまいなのだ。