アルとそのフェンスの差は歴然だった。
160cmほどのアルに比べると、フェンスはアル2人分、3mよりも高い。
そして、分かりやすく"立ち入り禁止"とでかでかと書かれた看板がぶら下がっている。
しかし、それはアルの好奇心をより一層駆り立てるだけだった。
アルは高いフェンスをどんどんよじ登ると直ぐに1番上へと辿り着いた。
そこからは近くに来ていた傭兵達の姿も見えた。ランプを手に持ち、アルを探し回っている様子はとても滑稽で、アルはそれを鼻で笑う。
フェンスから降りると、用心深く辺りを見渡した。
街頭も何も無く、これといって目立つ物もない。
何があるんだ、、、??と少し不気味がりながらもアルは意を決して闇の奥深くへと足を進めた。