アルは街から離れた場所に着くと、暗闇の中に身を潜めた。
遠くからはまだアルを探す傭兵達の声が聞こえる。
「、、しつこい」
このままでは見つかるのも時間の問題か、とアルはキョロキョロと辺りを見渡した。
街外れということもあり、0時でも街頭で明るかった街と比べるととても暗い。
道も凸凹なまま整備されておらず、酷い有様だ。
「なんだ、、?」
アルが隠れている場所から少し離れた場所に、フェンスがあった。
管理が行き届いていないにも関わらず、フェンスの先だけは異様に整っているようだった。
このフェンスは"重大な何か"を守っているのかもしれない。
そう思うとアルは好奇心には逆らえず、吸い寄せられるようにフェンスへと近づいた。