「わ、分かりました。やります」
その時の百合香いつもより真面目そうな顔をしていた。生贄は1人の人間の命を奪うことになるから百合香は相当悩んだんだろう。
「じゃあ、ちょっとまっててね。夕方には船は出せるから」

私達は夕方まで島を散歩した。この島は年寄りばかりな気がする。若い人は見当たらない。みんな生贄にされてしまったのだろうか。

ー夕方ー
「お二人さーん。船の準備ができたよ。さあ期待してるから頼んだよ」

みやびさんにそう言われ私達は島を離れた。