名前を呼ばれてびくりと肩を揺らし顔を上げると、いつの間にかわたしのすぐ横に片膝を立ててわたしを見下ろすその声の主の方を見た。
「大丈夫、ですか。」
「あ…せんせ」
眉間に皺を作り息を荒げるわたしによほど驚いたのか、いつもより僅かに見開いた目でわたしを見る先生に、瞳を揺らすと掠れ気味に呟いた。
「部屋の前に来てみれば呻き声が聞こえるものだから、何があったのかと…」
珍しく焦りを滲ませた先生にも、わたしは横たわったまま見上げることしかできなかった。
先生はふう、と息を吐くと、立ち上がってどこかへ行ってしまった。
かと思えば少しして戻ってきた先生の右手には水の入ったコップが握られていた。
「起き上がれますか。辛いですか。」
先生の問いかけに、わたしはぼうっと見上げながら無意識に呟いていた。
「アイスが…食べ、たい…。」
「……はあ?」

