トングでとった食材を喬香と月が乱雑に網の上へと乗せていく。
じゅう、と音を立てながら焼けていく肉の香ばしい匂いにきゃあきゃあと歓喜の声を上げた。
「私たちは飲み物の準備しようか。」
そう言う彩に頷いて、カゴの中から紙コップを出した。
コップを6つ、テーブルの上に出して、烏龍茶をとぷとぷと注いでいく。
そしてテーブルに配ると丁度お肉たちも焼けたみたいで、玲がサッと隣にお肉の乗ったお皿を置いた。
先生の目の前にもコップをおくと「ありがとうございます。」と、張り付いたような笑顔を向ける先生にわたしはぎこちない笑顔を返した。
「おいしいねー!」
「やっぱ外で食べるお肉は最高だわ」
「このかぼちゃも美味しい〜」
わたしたちは口々にそう言いながら箸を進めていく。
気心の知れた友達と他愛のない話をしながら食べるごはんはやっぱり格別だなあ、なんてしみじみと思う。
「せんせー、私たちが焼いたお肉どうですか?」
「え?ああ」
「現役JKが焼いたお肉なんですけどー」
喬香たちがふざけた口調でそういうと、はあ、と深くため息をついた。
「なにその反応!」
「照れてるー!」
ケラケラと笑い声をあげる喬香たちにわたしもこっそり笑った。

