あの日溺れた海は、

「そうですね…。まあ、あのような稚拙な文章を読んだら、誰でも添削したくなるものですよ。」


そうすっぱりと言い放つ先生に思わず睨みを効かせて心の中で叫んだ。


やっぱ訂正!!!

先生は悪い人なんかじゃないなんて思い違い!


先生なんて、やっぱ嫌い!!


「先生は文学よりもまず人の気持ちを理解するところから学んでください!じゃあ!」


怒りに任せてそう先生に言葉を投げつけると、ずんずんと大股で教室を出ていった。