「知りません。勘違いなのでは?では、急いでるので。」
次の日の朝、早足で教室を後にする先生に必死になってダッシュで追いかけて問い詰めてみれば、そう強く言い放たれて呆気に取られているうちにどんどん先生の背中は遠くなっていく。
いやいや。勘違いって???
おじいちゃんが藤堂先生に鍵を貸したのはおそらく事実…そもそもおじいちゃんが嘘つく理由もないし勘違いすることでもない。
それにあしらい方が雑で、冷たくて、赤ペン先生と同一人物だとは思えないほどだった。
そんな藤堂先生の態度に素直に腹が立って米粒程度になった先生の背中をキッと睨んだ。

