あの日溺れた海は、


つまり千晃ちゃんが言うには、彼女がつけている香水は彼女が好きなアイドルがつけている香りと同じでファンの間では有名らしい。


その香りに気づいたわたしも同じファンなのではないのかと思ったらしい。


「お小遣い貯めてやっと買えたんだ〜!デパートで売ってるやつだからいい値段するんだよねえ。」



そういう千晃ちゃんに念のためブランドと香りの名前とついでに値段を聞いて腰を抜かした。



「す、すごいね。」



「でも推しと同じ香りってアガるんだ〜!」



少し引き気味に言うわたしに千晃ちゃんは満面の笑みを返した。



「あの…さ。」


自分の席に戻ろうとした千晃ちゃんを呼び止めると、千晃ちゃんは「ん?」と顔だけをこちらに向けた。



「赤ペン先生…じゃないよね?」


念のため…恥を覚悟でそう思いきって言うわたしに千晃ちゃんは首をかしげた。







「チャレ○ジ一年生???」




「あ、何でもないです…。」