あの日溺れた海は、


「なあに、それ。」


「2人で何みてるの?」


突如背後から聞こえる声にびくりと肩を震わせて、月と一緒に声の方を向くと、にやけ顔の喬香と同じく笑みを浮かべた彩加と、彩加に無理やり連れてこられたであろう玲が真顔で立っていた。



えっと、あの…。と言い淀む2人に、喬香は「隠し事?ひど〜い。」と身体を大袈裟にくねらせながらわざと鼻にかかった声でそう言った。


珍しく彩加も「華ちゃんも月ちゃんもひどい〜!」とふざけた口調でそう追撃した。



「あの、赤ペン先生から手紙が来てたの。でもみんな興味ないと思って、月にだけ相談してたの。」


3人とも2回目に赤ペン先生から校正がされてきた時なんて早々に自分の席に戻って作業を始めていたものだから全くもって興味ないのだと思っていた。


そんなわたしの考えとは違ったのか、はたまた気分が変わったのかはわからないけど、「ひどい〜そんなことないよ〜。」「いいじゃん!探偵ごっこ!」と玲を除いた2人は口々に言った。