あの日溺れた海は、


『え!?!?告白した!?』
 

年が明けて少し落ち着いた頃、わたしは月に電話をかけた。

耳音で鳴り響く爆音に「うるさっ」と思わず叫んだ。
 
 
『ま、待って、急展開すぎるんだけど…クリスマスにプレゼント貰って、告白もして…で、返事は?』
 

月は明らかに混乱している様子だった。
 

「返事は、もらってない。電話切っちゃったの。」
 

『ええっ!?!?』
 
 
またも鳴り響く大きな声に無言で耳を塞いだ。

そんなわたしに気づくはずもない月は勢いよく続けた。
 
 
『返事もらってないってどういうことよ!?っていうかクリスマスプレゼント貰ったとかもう脈アリじゃん!恋人じゃん!付き合ってるんじゃん!!』
 
 
意味のわからない理論で捲し立てる月に、わたしは冷静に「落ち着いて。」と返した。
 
 
「ただ、気持ちを伝えたかったの。…それに、怖くて。付き合えるわけないって、わかってるから。」
  

自分で言っておいて、ぎゅっと胸を締められるような痛みに襲われた。

でも、本当にそうだから。