「…ごめん、急用思い出したから、帰るね。」
これ以上わたしにないものを持っている清河さんと、しかめ面をしている先生を見ていられなくて、わたしはそう言うと急いで机の上のものを片して飛び出すように図書室を後にしてしまった。
昇降口まで走っている間もぽろぽろと涙が止まらなくて、息が苦しかった。
底抜けの明るさを持つ清河さん。
眩しい笑顔を持つ清河さん。
好きって言える勇気がある清河さん。
全部わたしにはないもの。
馬鹿みたい。
せっかく先生に気持ちを伝えようって決意したのに。こうやって逃げてる。
情けない。
全部の感情がぐちゃぐちゃになっていく。

