ホテルに着くと一先ず4人で武田さんの元へと向かった。
武田さんは保健の先生の治療を終えて、ホテルの自室で休んでいるとホテル内で待機していた学年主任の先生から聞いた。
コンコン、とノックをして「姫乃、入るよ」と、伊東さんが声を掛けた。
カードキーをかざして鍵が開いたのを確認すると、伊東さんはドアノブに手をかけた。
「待って。」
中から聞こえた武田さんの声にぴたりと動きを止める。
「…井上さんだけ、来て。」
予期せぬ名指しに目を丸くした。うん、と頷いてドアノブに手をかけ、中に入った。
「武田さん、だいじょ「ごめん、なさい。」
わたしの言葉を遮って武田さんはそう言った。
「あたしのせいでみんなの修学旅行を台無しにして…。」
目に涙を溜めてそう言う武田さんに何て言葉をかけたらいいかわからず黙りこくってしまう。

