「えーっと。…6人全員集まったみたいね!じゃあ、いこっか!」
おー!っと言って拳を突き上げる月にわたしと亮も笑って応えた。が、わたしと目があった亮は気まずそうに目を逸らしてゆっくりと拳を下げた。
冷戦状態が続いて、もう一か月あまり。
「うわあ!本当に金だ!」
「教科書とおんなじ〜!
「これ全部売ったら何円になんのかな?」
「谷くんって意外とそういうこと言うんだ。」
池に囲まれた中、立派に建つ金閣寺に、各々が好き放題に感想を放つ。わたしも「わあ…」と感嘆の声をあげて、それから携帯のカメラのシャッターを切った。
「金閣寺って本当の名前は鹿苑寺って言うんだよね。」
「すげえ!伊東さんってそういうの詳しいの??」
寺院に詳しいのか、伊東さんがぽつりと呟いたその声を拾った亮が大袈裟なまでに驚いて、キラキラとした目で伊東さんを見た。
その瞬間、武田さんがギロリと睨みを効かせたことに伊東さんは瞬時に気づいて、「…って姫乃が言ってた…。」と付け加えた。
「武田さんすげえな。頭いいんだな。」
「えへへ、そんなことないよぉ。ジョーシキだし!」
そう笑いながらちらりと月に視線を送ると、月はそれに気づいたのかフン!と鳴らして「そうよねえ。ジョーシキ、よね。」と言い放った。

