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教科書の字を目で追ってもバクバクと異常な音を立てる心臓に、全く頭に入ってこない。
ああ、そもそも読んでなかったらどうしよう。変な気を遣わせてしまうのではないか…。っていうか恐らくまだ仕事中なのに非常識だったかな。
ああ、もう。自分ってなんて自分本位で気が利かないんだろう…。
メンタルブレイクして机に突っ伏してずーんと沈み込んだ。
と同時にブブ、と携帯が震えた。
勢いよく顔を上げて携帯を手に取り画面を見ると通知が1つ来ていた。
恐る恐るタップすると、先生のトーク画面が開いた。
『読んだ。よかったよ。設定が斬新だし展開も…』
私が送ったメッセージの左下に表示されたその文字の数は私の想像を超えるような文量で、本当にちゃんと読んでくれて、本当に私を思って感想を送ってくれてるのが最も簡単にわかって、先生の心の温かさがわたしの心にも伝染したように、ぽっと幸せな気持ちになった。
先生はどこまで優しいの。悲しい過去を抱えて生きているのに、どうしてそれを感じさせないくらい温かい心を持ってるの。
涙が出そうなくらい、感動しながら、先生へお礼を打った。

