あの日溺れた海は、


 
「いいじゃん。谷さんもいいって言っ「あの!」
 
 
亮と言い合いをしてると、細くて高い声が亮の言葉を遮った。2人ともびっくりして、武田さんの方へと顔を向けた。
 
「姫乃も、一緒の班になりたいなあ、なんて…」
 
 
武田さんは真っ赤な染まった頬で、俯きがちにそう答えた。

そう言われたら応援すると言った以上もう頷くしかなかった。
 
 



 
「…で、なんで話したこともない女2人と一緒の班なのよ!」
 
 
 
放課後、部室へ行くと早々に月に詰め寄られた。わたしは体をのけぞらせ、目をキョロキョロと動かしながら「えっと…」と次につなぐ言葉を探していた。
 
 
 
「齋藤くんはイケメンだし、華と仲が良いからいいよ。その友達も。でも武田さんとか伊東さんとか、華と仲良くもないよね??なんでなの?」
 
 
ここで隠し通すことも難しいし、下手に言い訳したらもっと月の怒りを増長させそうだ。

諦めてふう、と息をつくと月に事の経緯を話した。