あの日溺れた海は、


1,2,…と数えていると、ところどころ赤いペンで誤字を訂正されていたり、表現方法のアドバイスが書かれていた。



えっと。つまり。



…どういうこと??



わたしの小説は風に舞って消息不明になり、拾った誰かが何故か校正とアドバイスまで勝手に書いて、なぜかわたしに直接ではなく部室に返した?


いやいや。


冷静に考えると、面倒な手順を踏んででもわたしに直接返さない事情があるのか。
…まさか、盗んだ?誰かが盗作しようと?


いや、盗作するならわざわざ返さないか。

じゃあわたしの小説を校正してアドバイスを送るために盗んだの?



…何のために?



とにかく、これを盗んだ犯人…というのは少し可哀想な気もする。
じゃあ、わたしにアドバイスをくださった赤ペン先生、をまずは探し出して真実を聞き出さなければ。

そう思ってもう一度赤い字に目を戻した。