あの日溺れた海は、



「あ…」


突然開けられた教室のドアに視線を向けると、そこにはパソコンを片手に抱えた藤堂先生が立っていた。


そうして呆気に取られている私にずんずんと近づいてくるとあろうことか教師用の机ではなく、教卓でもなく、わたしの左隣の席に座った。


そんな先生を不思議そうに見つめるわたしに気づいたのか、ちらりとこちらを見るとわたしはものすごい勢いで顔を逸らした。




「私が監督につくように言われてるのですが。何か不都合でも?」


どうやら先生の話によるとレポートを教室で書くのに生徒一人では勝手にスマートフォン弄ったり他のことしたりする生徒もいるから時間のある先生が監督に来るようだった。


そして今日のこの時間にたまたま空いていたのが藤堂先生だったらしい。