あの日溺れた海は、



突然のことにどうすることもできず階段の1番上から地面に向かってスローモーションで落ちていく。




こんな時ってテレビで誰かが言っていたみたいに本当にスローモーションみたいに過ぎていくんだなあなんて思いながら足から着地するとグキリ、と鈍い音を立てた。と、同時に脚に鈍い痛みが走った。
 
 

「っ痛…」
 
 
 尻もちをついたところから立ち上がろうとするも脚に力が入らない。


それと同時に男子生徒が階段の上から駆け降りてきて「ごめん、大丈夫?」と焦りを滲ませた表情で問いかけた。


わたしは問いかけに眉を顰めながら「全然大丈夫じゃないです…」と弱々しく答えることしかできなかった。
 
 
 
 
 
 
「う〜ん…骨は折れてなさそうだけど、親御さんに連絡して病院行こうか?」
 
 
男子生徒は校内でふざけて走り回っているところを不注意でわたしにぶつかってしまったらしい。
わたしが首を振るなり、一気に顔が青ざめたその男子生徒のの肩を借りて、なんとか保健室まで辿り着くと、湿布を貼りながらわたしの脚を見て保健室の先生はそう言った。