この恋は、『悪』くない。


ベッドがきしんで



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優しいキスが

降ってきた



「ずっと好きだった…山咲…」



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「樽崎くん、好き…

また出会えて、よかった」



あの時も

樽崎くんのこと

ずっと待ってたよ



「樽崎くんにも
ちゃんと、伝わった?

私の、気持ち」



「ん、伝わったよ」



10年前の返事が



樽崎くんに届いた



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ふたりの吐息が熱くなる



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「沙和…好き…」



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大切な物を触るみたいに

大事な物を独り占めするみたいに



樽崎くんは

私を

抱いた



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「樽崎くん…

好き…」



メガネを取ろうとしたら

楢崎くんに手を掴まれた



「いいよ…山咲のままで…」



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「好き…山咲…」



メガネの中が

樽崎くんの吐息で熱くなる



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足元に

アメの温もりを感じた



アメ

ごめんね



私も

樽崎くんが好きだよ