目を開けたら
樽崎くんがいなかった
ん?
樽崎くんの部屋なのに…
樽崎くんのベッドなのに…
樽崎くんの匂いに包まれてるのに…
目を閉じる前は
樽崎くんを抱きしめてたはず
バタン…
「樽崎くん?」
「あー、沙和ごめん、起こした?
あの後、熱くなって
スゲー汗かいた
シャワーしてきた
もぉ、治ったかも…」
「もぉ?」
「うん、沙和のおかげ
ありがと」
「私、何もしてないよ」
「沙和いたから安心して寝れた
オレひとりだったら凍死してたかも…フ…」
うん
私も心地よかったのか
いつの間にか寝てた
「沙和もシャワーする?
ごめん、オレの汗ついたかも…」
「んーん…いい…」
樽崎くんの匂いがついた
自分の身体に
ドキドキした
「樽崎くん、また寝る?
きっとまだ完治してないから
油断しないで、もう少し寝た方がいいよ」
樽崎くんのベッドから出ようとしたら
抱きしめられた
「ん…どーしたの?」
「まだ完治してないから
もう少し、近くにいてよ」
ん…
私も
近くにいたいけど…
「昨日、洗濯しないで寝ちゃったから
洗濯しなきゃ…
あ!お腹空いてない?
お粥がいいかな?うどんにしよっか?」
ドキドキして…
「昨日のカレーの残りでいい」
樽崎くん手が
私の腰に回った
「ダメだよ
消化にいいもの食べなきゃ…
私、作ってくるね!待ってて…」
無理矢理
樽崎くんの腕から開放された
好きなのに
好きだから
ドキドキして
熱くなって
近くにいたいのに
嫌じゃないのに
離れてしまう
触れて欲しいはずなのに…



