私の風邪は
すっかり治った
ゴホ…ゴホ…
ん?
樽崎くん?
「樽崎くん、もしかして風邪?」
「や…たぶん、違う…」
樽崎くんが冷蔵庫からコーラを取り出した
夕飯の時もなんか咳払いしてた
今日はおかわりしなかったし
「待って…」
背伸びして
樽崎くんの額に手を当てた
「…ん?熱ある!」
「や、ないって…」
「あるって!はからなくても熱いもん!」
「それは、沙和が急に…」
「あ、ごめん…」
近かった
私も熱くなった
付き合ってるのに
恋人なのに
まだこの距離にドキドキする
きっと
私の風邪が移ったんだ
あんなことするから
キスなんか
するから
やっぱり
キスだったよ
風邪が治って
正気になったら
ハッキリわかった
思い出したら
また熱くなった
私は治ったはずなのに…
「とにかく!
薬飲んで早く寝た方がいいよ!」
「大丈夫
風邪じゃねーから!
…
熱ないし!
だって、なんか、シャワーしても寒いし」
「ほら!だから、これから熱が出るんだよ
それ飲んだら、ベッドに入ってね!
薬とお水、持っていってあげるから…」
「はい、はい…」
ゲホゲホ…
その咳
なんか
思い出すな…



