「沙和、大丈夫?
熱あんの?
薬飲んだ?」



「ん?…うん…
寝てたから、大丈夫…
薬も飲んだし…」



やっぱり風邪をひいた



風邪をひいて

仕事を休んだ



ケホ…ケホ…



「なんか食べた?
ごめん、オレなにも作れない
何が食べたい?すぐ買ってくる」



「うん…ありがと…
でも、なんか、食欲ない」



「ダメだって、ちゃんと食べないと
って、言っても…
あー、米も炊けないんだけど、オレ
情けねー…」



「栄養ドリンク飲んだし
たぶん明日は食べれるから…」



ケホ…ケホ…



今日1日

ベッドで寝てた



久しぶりに風邪ひいた

怠い



「沙和、最近疲れてる?」



「んー…そんなこともないけど…
この前、やっぱり薄着だったかもね」



ケホ…ケホ…



樽崎くんの言うとおりでした


今日はいつもの

スウェット、メガネ


メガネ曇っちゃってるし



あー…

樽崎くんに

こんなとこ見られたくない



ケホ…ケホ…



でも

それどころじゃないくらい

具合悪い



メガネをはずして

布団で半分顔を隠した



「沙和、無理してない?
オレ、沙和に無理させてない?」



「無理…?別に…大丈夫だよ…」



今日は特に

無理なんてできないくらい

具合悪い



1日ベッドにいて

たぶん髪もボサボサ



「オレと付き合って、疲れてない?」



「え、そんなこと…」



ないと思うけど…



付き合ってなかったら

考えなくていいことも

考えてしまう



例えば

この前の薄着だって

楢崎くんの気を引こうとしてた



なんの効果もなかったし

こんなことになるなんて…



樽崎くんに釣り合ってないな…って

それもいつも思うよ



それから

今日ずっと考えてた



樽崎くんは

私のことホントに好きなのかな…



ここまで何もないと

さすがに

そぉ思っちゃう