「ふー…明日やっと休みだー」



「1週間お疲れ様でした」



リハビリも順調にすすんで

今週から樽崎くんは

仕事に復帰した



ケガしてから3ヶ月近く休んだかな



「ずっと休んでたから体力なくて
すげーキツかった」



毎日ソファーでテレビ見ながら

寝てたもんね



急に力仕事って大変なんだろうな



「明日、久々バイク乗りてーなー…」



「いろいろやりたい事あるって言ってたもんね
いいね!バイク」



私も乗りたいな

なんて言えない



「事故った時
沙和乗せてなくてよかったって1番に思った」



「ん?私?」



「うん
乗せてたら、ヤバかったっしょ
どぉなってたか考えたら
スゲーこわかった」



樽崎くん

自分のことより

私のこと心配してくれたんだ



しかも

樽崎くんが事故起こした時って

嫌悪な感じで

私がここに来てなかった時だった



「だから
沙和のことは、もぉ乗せない」



え…



樽崎くんのバイク

樽崎くんの後ろ

もぉ乗れないんだ



「また、乗りたかったな…」



「え、マジ?」



「うん、乗りたい」



「事故ったって聞いてこわくねーの?」



「うん、こわくない」



たぶん私は

縁起でもないけど

樽崎くんと一緒だったら

後悔ない



今回の事故も

もし樽崎くんが帰ってこなかったら

今もきっと後悔してる



気不味いまま

帰った後だったから

尚更



「明日は天気良さそうだよ!」



「じゃあ、めちゃくちゃ安全運転するわ」



「うん、楽しみだな」



「フ…」





この笑顔が見れて

ホントに良かった