この恋は、『悪』くない。


「しょっぱくないかな?」



「うん、美味いよ」



「あ、サラダ、ドレッシングかけてね」



「うん
沙和、さっきごめん
なんか…嫌だった?」



「ん?なに?別に大丈夫だよ」



何もなかったみたいに

何かあったわけじゃないのに

反応した私が悪い



「沙和さ
オレのこと、こわい?
別にこわがらせてる気ないんだけど
さっきも、こわそうだった」



「ちょっと、ビックリしただけ
ごめんね
樽崎くんもビックリしたよね」



「ビックリっていうか…
沙和が嫌なこと、したくないからさ」



「嫌とか…別に…」



別に

何もなかったのに…



嫌なものを避けるみたいに

してしまった



「片付け、オレがするから
沙和休んでて…」



「うん、ありがと…」



逆に距離をとられた気がした