この恋は、『悪』くない。


「森谷さん、お世話になりました」



「こちらこそ…
澤村さんのおかげで
美味しくラーメン食べれた」



「美味しいラーメン屋さん
連れて行ってもらって
ありがとうございました」



「今度さ
男ひとりでも行けるカフェ教えてよ」



「ひとりでですか?」



「だって澤村さん
もぉ一緒に行かないだろ」



「そーですね」



「こんなふうに
なんてことない話ができる澤村さんが
好きだったんだ

なんか、頑張らなくても自然でいれる
恋愛って、変に頑張っちゃうよね
まぁ、恋愛はそれでいいのかもしれないけど」



「頑張らなくて、いんですか?」



「うん、一度結婚を経験してわかったこと

頑張りすぎないのが、1番長く続く
長く続けたかったな…澤村さんと」



森谷さんは

私を

恋愛対象じゃなくて

結婚対象として考えてくれてたんだよね



樽崎くんと話す時

少し自然に話せるようになってきたけど



最初は

緊張してたし

恥ずかしかったし

こわかった



頑張ってるな





それじゃ樽崎くんとは

結婚なんて…



結婚どころか

私は樽崎くんの

恋愛対象にもなってない



あ、また

樽崎くんのこと考えてた