公園に戻って
コンビニで買った牛乳を
アメオにあげた
ニャーニャーニャー…
「かわいい…いっぱい飲んでる
お腹空いてたんだね
ヨシヨシ…」
「山咲、アメオとは敬語じゃないのな」
「え…」
「山咲なら
かわいがってくれると思ったんだ」
樽崎くんと目が合って
すぐにそらした
こわかったからじゃなくて…
優しすぎたから
「私、なら…?
他に飼えそうな人いないんです、か?
い、いないの?」
「うん
今日みんなに話したけど
あんまり反応なかったし…
フ…アイツら、アメオ喰いそうだからダメ」
「私も友達に聞いてみる…」
「うん、ありがと
もしダメなら
ここで飼うしかない」
ゲホゲホ…
「樽崎くん、やっぱり風邪じゃ?
なんか、樽崎くんの近く、熱い…」
さっきから
樽崎くんの体温を感じる
それくらい近くにいる
異次元の人と
そう考えたら
急に私も
熱くなった
「熱、あるかな…?
山咲、触ってみて…」
樽崎くんが前髪をかきあげて
額を出した
綺麗な顔
普段見えない眉毛が
凛々しくて
くっきり整ったニ重の奥から私を見てた
見惚れてしまった
とても
触れない
アメオを抱き上げて
樽崎くんの額に乗せた
ニャー…
「オイ!」
「た、たぶん、熱あります!
早く帰って寝てください!」
ニャーニャーニャー…
ゲホゲホ…
「フ…アメオで熱はかんなよ!」
私も熱いよ
アメオ
私も熱あるかな?



