「樽崎くん、何か手伝う?」
松葉杖の樽崎くんに聞いた
「じゃー、早速いい?」
「うん」
「シャワーするから手伝って…」
「え!シャワー…」
「フ…一緒に入る?」
「え!」
「フ…そんなこと頼まねーよ
沙和、照れ過ぎ
オレもヤダし…」
揶揄われた
でも
樽崎くん
痛かったけど
こわかったけど
帰って来てよかった
また会えた
生きてて
よかった
樽崎くんの笑顔
また見れた
「1日でもシャワーしないの
無理だって言ってんのに
病院にいる時、地獄だった」
樽崎くんいつもシャワーしてるもんね
樽崎くんのギブスにビニールを被せた
「コレでいい?」
「服脱がして…
下は自分で脱ぐから…」
「え…」
「看護婦さんはやってくれたよ」
樽崎くんイジワル
また揶揄われてる
照れたらダメ
また笑われる
「沙和…やっぱいい
自分で脱げる」
樽崎くん
怒ったかな?
私が恥ずかしがってるから
「大丈夫
私、手伝うよ!」
「や、いいって…」
ん?
樽崎くんが
照れてる?
「看護婦さんには手伝ってもらったのに?」
きっとかわいい子だったのかな?
「まぁ…」
連絡先交換したりしてそう
「ふーん…」
「あ、アメに飯食わしといて…」
話をそらされた



