この恋は、『悪』くない。


樽崎くんがシャワーしてる間

部屋でアメと一緒に樽崎くんを待った



「アメ、好きな人いるの?
どんな人?
あ、人じゃないか
猫か…ハハハハハ…」



バタン…



「ごめん
帰ったらすぐ
シャワーするの習慣になってて…」



髪を拭きながら

樽崎くんが部屋に入ってきた



上半身は

まだ裸だった



目のやり場に困る



自分の家だし

自由だよね



下履いてるだけ

いいか…



「あ、私、帰るね…」



「え?もぉ帰んの?」



樽崎くんが

Tシャツから顔を出しながら言った



「うん、アメに会えたし…」



「あ、そぉ…
じゃ、送ろうか?」



「んーん…大丈夫…
アメにご飯あげて
アメ待ってたから…」



「うん、じゃ、気を付けて…」



「また来てもいい?」
「また来る?」



同時だった



「フ…いいよ
いつでも来て…
コイツ、遊びに行ってるかもしんないけど
来てやってよ」



「うん、また来るね」



樽崎くんの

濡れた髪に

ドキドキした