最終的に、美砂はAラインのドレスを、藍はエンパイアラインのウエディングドレスを挙式で着ることに決めた。披露宴では、美砂は緑のレースやリボンのついたドレスを、藍は青いシンプルなデザインのドレスを選ぶ。

「本番が楽しみね!」

帰り道、二人は指を絡ませ合いながら手を繋ぎ、歩いていく。あの素敵なチャペルで、永遠の愛を誓うのだ。

美砂は藍に向かって背伸びをし、優しく触れるキスをする。

「結婚式の時って、みんなの前でキスするんでしょ?何だか照れちゃうわ」

美砂が顔を赤くしながら言うと、「そうね。今さらだけど恥ずかしいわね」と藍は微笑む。

もう一度、互いの唇が重なった。



約一年の時間をかけた美砂と藍の結婚式は、ついに今日行われる。花嫁である二人は支度のために早めに式場に向かい、ドレスを着てヘアメイクをしてもらった。

「素敵!よく似合ってるわ」

綺麗なドレスに身を包んだ藍を見て、美砂は胸を高鳴らせる。今日から二人は家族として歩んでいくのだ。病める時も、健やかなる時も、互いを愛し合って生きていく。