ガランタの村とは、サリーシャの出身の村だ。昔、まだフィルのことを自分が射止めるべきフィリップ殿下だと知らなかった頃に、うっかりと自分は元は平民で田舎の村の出身だと話してしまったことがある。農業以外は何もないような、典型的な田舎の村。そこに、未来の国王が視察に行くとなると……。
「フィル、わざと言ったわね?」
「なんのことだ? 俺は、サリーシャの生まれ育った村を見たいと思っただけだ」
フィリップ殿下は器用に片眉を上げ、口の端を上げた。
サリーシャはふぅっと肩の力を抜く。きっと、養父のマオーニ伯爵は今頃焦ってガランタの村を整備していることだろう。もしかしたら、あの田舎の村に水道やピカピカの道路、学校まで出来るかもしれない。ひょっとすると、もうずっと会っていない親や兄弟たちと手紙をやり取りできるだろうかとも思った。
「ところで、一つお聞きしても?」
「なんだ?」
「あの……、マリアンネ様はどうなるのでしょう?」
「フィル、わざと言ったわね?」
「なんのことだ? 俺は、サリーシャの生まれ育った村を見たいと思っただけだ」
フィリップ殿下は器用に片眉を上げ、口の端を上げた。
サリーシャはふぅっと肩の力を抜く。きっと、養父のマオーニ伯爵は今頃焦ってガランタの村を整備していることだろう。もしかしたら、あの田舎の村に水道やピカピカの道路、学校まで出来るかもしれない。ひょっとすると、もうずっと会っていない親や兄弟たちと手紙をやり取りできるだろうかとも思った。
「ところで、一つお聞きしても?」
「なんだ?」
「あの……、マリアンネ様はどうなるのでしょう?」



