「え！！歌音、鈴村くんのこと好きなの？！」
お昼休み、お弁当を食べてる時
親友である結愛(ﾕｱ)ちゃんに好きな人が出来たことを告白した。
「う、うん…！」
「え、でも接点あったっけ？
結構クラス離れてるよね？」
「ううん…実は話したこともないの」
私のクラスは7組で、私の好きな人、鈴村玲央くんのクラスは8組。
かなり離れてるから接点なんてほとんどない。
それに私は極度の人見知りだから、自分から人に話しかけられない。
だから友達も結愛ちゃんしかいない。
「え〜じゃあ一目惚れとか？
鈴村くんかっこいいしね〜」
「う〜ん…一目惚れ…なのかな？
落し物を拾ってもらって、そっから何だか気になって、見かける度に目で追ってたら……笑った顔とか、優しい所とか、好きになってた…」
話してるうちに恥ずかしくなってきて最後の方は声が小さくなっていく
そんな私を見て結愛ちゃんは「かわい〜」なんて言いながら頭を撫でてくる。
「でもそれ初めて聞いた！
いつの話？」
「ん〜半年くらい前…かな？」
「え！嘘！そんなに経ってるのに話しかけてすらないの？！」
目が飛び出ちゃうんじゃないかってくらい驚いてる結愛ちゃん。
確かにあれからもう半年は経ってる…
普通は話しかけたりするものだよね。
見かける度に見つめてるだけとかただの変態みたい…
そう分かってはいるけど
だけど……
