すると、ヘンリーの青い双眸がみるみるうちに大きく開かれる。固まっちゃった。 あれ? 変なこと言っちゃったかな? なんだか一気に不安になった。 嫌われちゃったらどうしよう⋯⋯。 もう一緒に本を読んで貰えなかったら悲しい。 そう思ったら、いてもたったもいられなくて。 やっぱり今日は部屋に戻ろうと、飛び降りようとした。 そのとき、 「あっ」 少し緩い黒のルイヒールが右足から脱げ落ちてしまった。