『響(ひびき)さん、あなた……いじめをしてるって本当なの?』 『だったら?』 蔑(さげす)むような教師たちの視線とか、チクリとした胸の痛みとか、あのあたりの不快感とか気のせい。 そんなものはどうでもいい。 わたしはもう、高校を中退したんだから。 「あーあ。これからどうしようかなぁ」 ため息混じりの独り言をぼやき、その場に座り込んだ。