若旦那の恋は千鳥足





「お疲れ様でした。」



どうにか今日の仕事が終わった。
私は定時で、職場を離れた。
外に出ると、すでに柚希さんの青い車が停まってた。



「お疲れ様。」

「あ、お疲れ様です。」

柚希さんの笑顔…癒されるなぁ。



ドアが開き、私は柚希さんの隣に乗り込む。
ふと見ると、建物の影に同僚達が集まって私達を見ていて私と目が合うと、彼女達は慌てて目を逸らした。



もう~っ!
何なのよ。感じ悪い!



「あれ?どうかしたの?」

「え?な、なんでもありません。
早く帰りましょう。」

「そうだね。」

柚希さんに、つまらないことで心配かけたくないから、今日のことは言わないつもりだ。
車は滑るように走り出した。



「晩ご飯はどうする?
どこかで食べて帰る?」

「あ…昨日色々買ったから家で食べませんか?
無駄になったらもったいないですし。」

「君はしっかりしてるんだね。
でも、帰ってから作るの大変じゃない?」

「いえ、それくらいなんでもありません。
今までもずっとやってきたことですから。」

「偉いね、君は……」

褒められたら、ますますやる気が出てくるよ。
今日は何を作ろうかなぁ?