若旦那の恋は千鳥足

お昼はいつも誰かと一緒なのに、気が付けば周りには誰もいない。
とりあえず、今日のランチを注文して、トレイを持ってあたりを見渡す。
すると、みんながさっと私から視線を外す。
それは、もう気の所為なんかじゃなくって、明らかな事実で……



(えーっ…どういうこと?)



わけがわからない。
つい最近まで、みんなとはそれなりに仲良くしてたのに、どうして?



ずっと立ってるわけにもいかないから、私は空いてるテーブルの隅に座った。



なんでだろう?
なんで、こんなことに?



みんなの態度がおかしくなったのは最近のことだから、やっぱり、柚希さんのことが原因なのかな?



でも、あまりにも極端だよね。
玉の輿に乗るってことは、まわりからの反感にも耐えないといけないってことなのかな?
こんな経験ないから、なんかけっこう堪えるよ。



一応、手と口は動かしてたけど、料理の味もよくわからない。
残念だな。
今日は、私の大好きな唐揚げの日なのに。



とにかく、こんなことくらいで落ち込んじゃダメだ!



(うん、私、頑張るよ!)



半ば、無理やりに、私は気合いを込めた。