若旦那の恋は千鳥足

「本当に申し訳ありませんでした。
麗華のことは僕が責任を持って解決致しますから。」

結局、私は気の利いたことが何も言えず、ただ黙っていただけだった。
情けないな。



「大丈夫なんか?
かなり手強そうやで。」

「大丈夫ですよ。」

柚希さんはそう言ったけど、どこか心配そうだった。



そりゃ、そうだよね。
わざわざ、実家にまで来るくらいだもん。
しかも、自ら『婚約者』だと名乗って。
怖いよね…
私たちがここに来てることも、興信所で調べたのかな。
個人情報の法律には触れないのかな。



「柚希、ひとみさんには何事も起きんように、くれぐれも気ぃ付けるんやで。」




(えっ!?)



「はい、それはもちろん!」



えっ!?何、なに?
麗華さん、私に何かするっていうの!?



(マジ!?)



なんだかすごいことになって来たような…
え~~…怖くなって来たんですけど~!!



観光して浮かれてた気分はどこへやら。
私はすっかり不安に取り込まれていた。