若旦那の恋は千鳥足

(わぁ~!)
(ひゃあ~!)
(うわっ!)



外観通りに、中も当然広かった。
廊下も布団敷いて寝られるくらい広いし、しかもピカピカ。
こんな広いお屋敷を掃除するのは大変だろうね。
全部が和風かと思いきや、洋風なところもあり、とはいってもちぐはぐな感じはなくて、センスの良さみたいなものを感じる。



「どうぞ。」

通されたのは広いお座敷で、やはり和服の中年男性と綺麗な女性が座っていた。
お父さんと…お姉さんなのかな?



「さ、さ、そちらにどうぞ。」

「は、はい、ありがとうございます。」

座布団にも確か作法はあるはずだけど、わからないから適当に座る。
あれ?柚希さんは座り方がちょっと違ったような…



「お父さん、雪乃姉さん、ご無沙汰しております。」

「元気にしてたんか?」

「はい、お陰様で。」

「あんた、すっかり東京弁やなぁ。
なんか気色悪いわ。」

「すみません。」

お姉さん、けっこうストレートに言うタイプなんだね。
ドキドキするんですけど。



「柚希…婚約者さんを紹介してぇな。」

「あ、は、はい。
婚約者の岡田ひとみです。」

「岡田ひとみさん。えぇ、お名前やな。」

お父さんは、お姉さんと違って穏やかな人みたい。
良かった。