若旦那の恋は千鳥足





(わぁ、良い天気!)



京都行きの日はあっという間にやって来た。
お天気は快晴。
日頃の行いが良いから?なんてね。
今日は、駅で待ち合わせ。



(うん!バッチリ!)



自分で言うのもなんだけど、姿見に映る私はいつもより綺麗に見えた。
店員さんに見立ててもらって正解だったよ。
上品に見えるし、理知的にも見える。
いつもの私の印象よりはずっと良い。
帽子のせいもあるのかな?
ウキウキした気分で、私は家を後にした。



「あれ…?」

少し早めに出て来たのに、柚希さんはすでに待ち合わせの場所にいた。
私をみつけた柚希さんは、どこか怪訝そうな顔をした。



「お待たせしました。」

「……今日はいつもとイメージ違うね。」

「え?そ、そうですか?」

「うん。……それに、荷物が多いね。」

「え、は、はい。」

そうかな?
確かに、柚希さんは荷物が少ない。
あ、そっか。
やっぱり、実家に泊まるつもりなんだね。
だから、荷物が少ないのか。
あ、イメージ違うのはどうなんだろう?
良いとも良くないとも言わなかったけど…気になるなぁ。



「じゃあ、行こうか。」

「は、はい。」

質問する機会がないままに、私達はホームに向かった。