若旦那の恋は千鳥足

「とにかくまずはなんか食べようよ。寿司でも取ろうか?」

きっと、柚希さんの冷蔵庫には食材もあると思うんだけど、なんか気持ちが落ち着いてなかったせいか、柚希さんの言う通りにした。








(美味しいなぁ…めちゃめちゃ新鮮なんですけど。)

久しぶりのお寿司に、私は感動していた。
いや、もちろん、麗華さんのことは気になってたけど、食べる時くらいは忘れないと胃に悪いからね。



「それで、結婚式のことだけど、具体的な要望はある?」

「え?よ、要望…ですか?
そうですね。出来れば着物よりドレスの方が良いかなぁ…なんて。」

「わかった。じゃあ、ホテルにしよう。招待客はどのくらい?」

「え?えっと…」

親戚はそんなにいない。
友達も、そんなにいない。
職場の人は、まぁまぁ、普通の付き合いだけど、呼びたいような気はする。



「えっと…さ、30人前後…かな。」

「えっ!30人!?」



あれ、ちょっと多かったかな?
いや、実際、30人はいないと思うんだけど、ちょっとゆとりを持たせただけ。



「あ、あの…」
「本当にそんなに少ないの!?」



え?
何、なに?
逆?
少なすぎて驚かれたの?



「え…ま、まぁ、そんなに交際範囲は広くないので…」

「そっか。じゃあ、僕も減らすよ。
なんとか100人くらいに絞ってみるね。」

なんですと~!
そんなにたくさんいるの!?