若旦那の恋は千鳥足





「いやぁ、お母さんのお料理は絶品ですね。
どれもとても美味しいです。
しかも、見た目も綺麗だし、器もオシャレだ。」

「まぁ、嬉しい。
実は、私、食器にもこだわりがありましてね。
盛り付ける時は、食器にもけっこう気を遣ってるんですよ。
でも、お父さんもこの子もそんなことには気付きもしないんですから。」

いや、そんなことはないって。
わかってるけど、いちいちそういうことをほめるのもなんだから、ほめてないだけなんだけど。
でも、そのおかげで、柚希さんの株はさらに上がった感じだね。



「ところで、ひとみはもう勅使河原さんのご両親にはご挨拶したのか?」

「えっ!?そ、それはまだだけど。」

「それなら気にしないで下さい。
両親は反対等しませんから。
それに、両親は忙しいので。」

「ご両親もお医者様なんですか?」

「いえ……京都で造り酒屋をしています。」

えーっ!そうなの?
そんなこと、初めて聞いたんですけど~!



「京都で、造り酒屋…
ま、まさか、勅使河原酒造の?」

「はぁ、まぁ、そうですね。」

お父さんとお母さんは、驚いたような表情をして、顔を見合わせた。
何、なに?
勅使河原酒造って、もしかして有名なの??