若旦那の恋は千鳥足

「ど、どうぞ、よ、よろしくお願いします!」



えーっ!お父さん、即答?
そんなに簡単に許して良いものなの?
お母さんも、なんか困った顔してるよ。



「どうもありがとうございます。
必ず、娘さんを幸せにします。」

「不束な娘ですが、何卒よろしくお願いします。」

お父さんは深く頭を下げる。
そんな姿を見たら、なんか私も感動してきたよ。



「本当に良かったわ。」

お母さんも目尻の涙を拭った。



でも、本当に良いの?



私も感動はしてるんだけど、このままじゃ、私、本当に柚希さんと結婚しちゃうよ。
良いのか!?それで……



「勅使河原さん、ご職業は?」

お父さん、そういうことは普通、許す前に訊くんじゃないの?



「眼科医です。」

「ほぅ、お医者さんでしたか。
開業されてるのですか?」

「いえ、今は雇われています。
だけど、結婚したら、開業するつもりです。」

「このあたりは眼科が少ないから、きっと流行りますよ。」

「私も白内障の手術をする時は柚希さんにお願いしますわ。」

なんだか、話はそれなりに盛り上がってるけど。
ねぇ、ねぇ、本当に結婚しちゃって良いの?