若旦那の恋は千鳥足

「いらっしゃい。」

「ただいま。」

「初めまして。勅使河原柚希です。
これ、つまらないものですが…」

「まぁ、どうもありがとうございます。」

お母さん、顔がにやけてるよ。
イケメンの柚希さん、そしてゴージャスな花束とくれば、そりゃあ、嬉しいよね。



居間ではお父さんが待っていた。
なんかかなり緊張してるな。
お母さんがお父さんの隣に座り、私と柚希さんがその向かいに腰を降ろした。



「初めまして。勅使河原柚希と申します。」

柚希さんは緊張した様子もなく、さわやかに微笑んだ。



「あ、お、岡田直和です。
ひとみの父です。」

お父さん、顔が引きつってるよ。
無理して笑わなくて良いのに。



「母の春江です。」

お母さんは、完全ににやけてる。
柚希さんのイケメンパワーにやられてしまったんだ。



「今日は、ひとみさんとの結婚のお許しをいただきに参りました。」

なに~?
早速言う?
しかも、そんなにストレートに!?



お父さんはかなりびっくりしてる感じだ。
いや、私もびっくりしてるけど。
って、わかってても、びっくりしてしまうもんなんだね。
とりあえず、お父さんかお母さん、早く何か返事をしてあげて。