若旦那の恋は千鳥足





『ついに明日だね。
明日は9時頃、迎えに行くよ。』

金曜日の夜、柚希さんからLINEが届いた。
やっぱり、本気だったみたいだ。
どうしよう?
今なら引き返せる…っていうか、これが最後のチャンスだよね。



「やっぱりお断りします!」



そう言えば、おしまい。
もう悩む必要は無い。



(でも……)



そうなんだよね。
そんなことしたら、もったいないって思ってる私がいる。
柚希さんに恋愛感情はないかもしれないけど、嫌な印象はないし、私ももういい歳だし、心のどこかで思ってるんだよね。
こういう結婚もアリなのかな?って。
でも、よ~く考えなきゃ。
大切なことなんだから、簡単に返事は出来ないよね。



『どうかした?忙しいの?』



あ、まずい。
返信するの忘れてた。



『はい、了解です。』



もう~!
私のバカバカ!
なんで、そんな返信しちゃうかな。
よ~く考えなきゃって思ったはずだったのに。



でも、お母さん達が反対するかもしれない。
そうだよ。
親が反対したら、無理だもんね。
この際、親の気持ちを尊重するっていうのも良いかも。
うん、親の言うことは大事だよね。



(あ、そうだ。)