若旦那の恋は千鳥足

「ねぇ、由香…良かったら、一度会ってみてくれる?」

「うんうん、私も見てみたい。是非会わせてよ。」

由香はノリノリだ。
あとは、柚希さんが会ってくれるかどうか、だね。



でも、由香に相談して、本当に良かったよ。
ずいぶんと気持ちが晴れた。
由香がいてくれて良かった~



恋愛慣れしてる由香に会ってもらったら、柚希さんのことももっとよくわかるかもしれないし。



私は満ち足りた気分で、家路についた。







「おいし~い!」

フルーツロールに、私は身をよじらせる。
こんな美味しいものをひとりで食べるなんて贅沢だね。
でも、賞味期限内に食べないともったいないし。



なぜだか、急に柚希さんの顔が頭に浮かんだ。



こんな出会いもアリなのかなぁ。
お互いのことをあまり知らなくても、結婚ってうまくいくものなのかな?
まだ不安だらけだけど、でも、こうしている間にも時は流れているわけで…



「わっ!」

不意に聞こえた着信音に、私は小さな叫び声をあげた。
相手はお母さんだ。



「はい。」

「あ、ひとみ?
あんた、何なのよ。
突然、結婚だなんて…
付き合ってる人がいるなら、一言言っといてくれないと、びっくりするじゃない。
しかも、うちに来るっていうから、昨日は必死で片付けと掃除してたのよ!」