若旦那の恋は千鳥足

「実はね……」

話すと決めたら、なんだかすごい勢いで、私は昨日のことを話していた。
きっと、誰かに話したくて仕方なかったんだろうなぁ。
一人で抱えるには、重すぎることだったから。



「へぇ、すごいね。
それは結婚するべきだよ。
玉の輿じゃん。」

お金持ちの眼科医。
しかも、かなりのイケメン。
普通に生活してたら、そんな人と出会うチャンスはまずない。
それなのに知り合って、しかも、向こうからプロポーズされた。
私にとっては、もったいないような話だ。
ここは、飛びつくべきなのか?
私、用心深すぎるのかな?



「で、でも、彼女達がいたんだよ。
つまり、掛け持ちで付き合ってる人がいたわけで…」

「セフレとかなんだろうね。」



(セ、セフレ!?)



噂では聞いたことはあるけど、本当にそんな人がいたんだ。
わぁ~、なんか引く~…



「なんて顔してるのよ。
そりゃあ、そんな人なら、セフレくらいいるって。
でも、皆と手を切って、あんたと結婚したいって言ったんでしょ?
あんた、相当気に入られたんだよ。
断ったら、一生後悔するよ。」

セフレくらいって…
由香にとったら、そんな程度のことなのかな。
ドン引きする私がおかしいの?