若旦那の恋は千鳥足

「ひとみさん、これ、全部あんたが作ったん?」

「は、はい。」

「たいしたもんやがな。
まだ京都暮らしは短いのに、京都風の味付けがうまいこと出来てるなぁ。」

嬉しいな。
頑張って、作った甲斐があったよ。



皆の顔が笑顔だった。
お義母さんもお義父さんも、雪乃さんも夏希さんも、麗華さんも雅彦さんも。



本当に幸せだ。
カフェでのあの相席がなかったら、こんな幸せは味わえなかったんだよね。



不自然でいい加減なプロポーズだったけど、それを受けたおかげで私はこんなに幸せになることが出来た。
こんなに素敵な旦那様に、愛してもらえるようになった。



これも、皆のおかげだよね。
由香には特にお世話になったね。



これから先、どんなことが待ち受けてるかわからないけど、柚希さんを信じていれば、きっとどんなことも乗り越えていけるだろう。



柚希さんには、勅使河原酒造の運営や営業に関わってみたらどうかってすすめてみようと思ってる。
差し出がましいことかもしれないけど、柚希さんが少しでも家業に関わることが出来たら、それは柚希さんだけではなく、御家族もきっと喜んで下さるだろうから。



(柚希さんだったら、二足の草鞋も大丈夫だよね。)