若旦那の恋は千鳥足

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「開院、おめでとう!」

時は流れ、ついに眼科は明日開院となった。
家具や家電も入り、なんとか家らしくなった。
その家に早速、柚希さんの家族と麗華さん夫妻を呼んで、初めてのパーティとなった。



「お父さん、お母さん…以前はアホなことしてほんまにすみません。」

「もう過ぎたことや。」

麗華さんもようやくあの時のことを謝れて、気持ちが晴れたみたいだ。
麗華さん、意外と気にしてたみたい。
お父さん達も、あっさり許してくれて、良かった。



「明日はうちが最初の患者になるわ!」

「患者が少なかったらなんやし、私も来よか?」

「そんな…サクラなんていらんから。」

「ひとみさんも一応患者のフリして来たら?」

お母さん達に、柚希さんは苦笑いだ。



「喋りのおばちゃんでも来てくれたら良いのにな。
勅使河原眼科の先生は若くてイケメンやて、噂流してくれたら、患者さんも増えんで~」

「手ぬぐいでも配るか?」

「父さん…一応、ここ、眼科やから。」

「ほな、目薬でも配るか?」

冗談なのか本気なのかわからないけど、みんなとにかく開院を喜んでくれてるのが嬉しかった。